鳥は歩いて観るのだ
ものには流儀というものがありまして、
そのひとのひととなりも影響する。
鳥を観る流儀にもいくつかありまして、ひとつは定点観測型‥‥‥
鳥のやってくるポイントにカメラをすえて、ひたすら待つ。
やっかみもあるのですが、たいてい高そうなレンズを装着して、三脚だて。
機材が重いので、移動は大変なのでしょう‥‥‥
ただし鳥があらわれるまでは談笑タイムのようです。
罠師型というのもあります。
仕事でお世話になったMカメラマンは、まず餌付けをして鳥をよび、
暗い灯りからだんだん明るさを増していって、撮影に充分な照明をつくります。
ひとはブラインドに隠れて、こっそりのぞき見をする。
こうして夜中に対面したフクロウの眼差しは、いまも記憶に鮮烈です。
といってもせっかちなわたしは、じっとしているのが苦手、
ひとつ所にいられません。
鳥観の師匠のKくんと、紅一点Aさん、
ことしはわたしのフィールドにきてくれました。
せっかくの機会ですからすみずみまで案内します。
Kくんとわたしの流儀は足にまかせること‥‥‥
いそうなところを探します。
そう珍しくもなかったけれど、小鳥がたくさん姿をみせてくれました。
Aさんが立ちどまってなにか観ています。
合流したら、
メジロでした。
梅林や庭先でも見かけますが、枯れアシ原で採餌しているところは初めて、
「ちっちゃな虫を探しているんだよ」
Kくんの説明でした。
鳥は歩かなければみつからないもんね、‥‥‥
えらんだ流儀に迷いはない!
さらに元気よく足をはこぶのでありました♪
確かに重いカメラでは持ち歩きはしんどい。
昔、少しだけカメラに興味を持ちましたが、暇と金が思いの外掛かっていつの間にか趣味から外れました。
撮影は思いの外センスが必要、無いのが分かった事も。
デジカメは数年で故障するので消耗品。
安価なものを買い替えるのがベストかなと。
たまに野鳥を見つけて撮影しますが、偶然の産物にしかなりません。
撮影に出かけられる三月うさぎさんが羨ましいです。
昔にくらべれば写真はずっと身近になりましたね。なんといっても現像屋さんを介さなくてもすぐに見られる。フィルム代も現像費もかかりません。36枚撮ったらフィルム交換‥‥‥なんて面倒もなくなりました。
写真は外界の記録であるとともに、写す人間の生きかたの反映でもあります。カメラはよき友だちです。