人気ブログランキング | 話題のタグを見る

子どものとき、道ばたの神さまはどこの辻にもいらっしゃった。 年を経て探してみたら、ずいぶんお仲間が減っていた。 小さな生きものと同じ‥‥‥そう、でも、負けないよ♪
by march_usagi
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
ライフログ
アウシュビッツの沈黙

アウシュビッツの沈黙 [PR]

鞍馬の死んだ明日

鞍馬の死んだ明日 [PR]

阿修羅考

阿修羅考 [PR]

カテゴリ
全体
海の外そぞろ歩き
そぞろ歩き
道ばたの神さま
わたしのお寺と神社
生きものたち
まつろわぬ草木
ちょっとこだわり
おいしいもの好き?
秘密の本棚
匠のおしごと
そのほか
未分類
わたしの好きなブログさん
以前の記事
2024年 03月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
最新のコメント
セイコー5、懐かしいでしょ♪
by march_usagi at 09:43
 懐かしの「SEIKO ..
by 片岡直樹 at 12:30
巡礼の旅、やっていらした..
by march_usagi at 08:45
私は先週(月〜土)京都に..
by 片岡直樹 at 00:00
片岡さん 多い日は4コ..
by march_usagi at 08:56
平和行進、お疲れさまでし..
by 片岡直樹 at 12:48
片岡さま 梅はいろいろ楽..
by march_usagi at 16:31
私は今日、梅酒を仕込みま..
by 片岡直樹 at 15:09
おいしそう。
by ras at 08:39
こんにちは
by ras at 08:36
最新のトラックバック
検索
タグ
ブログパーツ
最新の記事
平家をめぐる京都 その4 建..
at 2024-03-23 00:00
平家をめぐる京都 その3
at 2024-03-16 00:00
平家をめぐる京都 その2
at 2024-03-11 00:00
平家をめぐる京都 その1
at 2024-03-09 00:00
お休みのお知らせ
at 2024-01-09 00:00
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
オヤジ
歴史
画像一覧

読書サーフィン

たとえば発端はこの本でした。

読書サーフィン_a0278809_14474610.jpg

三紙の書評でとりあげられていたので、つい買ってしまいましたが、

正直なところがっかり‥‥‥

レゴ細工みたいなつくりものの世界‥‥‥この作者、頭のなかだけで組み立てたんですね。

読書サーフィン_a0278809_14474660.jpg

そんなときは口直しをしなければなりません。

で、手にとったのが、

読書サーフィン_a0278809_14474794.jpg

吉村昭の「羆嵐」(くまあらし)。

1915年、北海道は天塩で起きたヒグマによる被害と、村落のありさまを描いたドキュメンタリーで、

綿密な取材と、冷静で客観的な筆致とで、大自然の脅威と、翻弄される人間の本質とをえぐりだします。

この事件では、実際に6人の村人がヒグマに殺されました。

読むのは三度目でしょうか‥‥‥正直ほっとしました。

これが小説というものです。

文学はもちろん創作です。でもそれは作者が産みだすものであって、小手先でこねくりあげるものではない。

泉の水が涌きいづるように、作者の筆先から自然に溢れでなければならない。

読書サーフィン_a0278809_14474767.jpg

つづいて同じ作家の「熊撃ち」

熊撃ちの猟師7人を取材し、それぞれを短編にまとめたものです。

この経験が長編「羆嵐」執筆の動機になったという作者のことばは頷けるものがありました。

読書サーフィン_a0278809_14474504.jpg

熊つながりで、今度はいきなりフォークナー。

フォークナーというと、わたしたちの国ではとっつきにくい大作家、といった印象がありますが、

この「熊」なんかは誰にでも楽しめるのではないでしょうか。

吉村さんの小説と違って、こちらの熊は象徴としての大自然‥‥‥

ディープサウスにうごめく、ネイティブインディアン、白人、黒人の濃密な血の絡みあいとその社会が、機関車のように突進する大熊の前に昇華される‥‥‥のこるのはただ大地の力。

いいですねぇ、フォークナー‥‥‥

読書サーフィン_a0278809_14474650.jpg

でまた唐突に思われるでしょうが、読みたくなったのが「ソフィーの選択」。

なんでと云われれば、登場人物のせりふにフォークナーがでてくるというそれだけの理由でして、

ご存じの方多いと思いますが、この小説の舞台は大戦直後のブルックリン、ここで小説家を志望する青年が、あるカップルと付きあうことになります。

男性は知性と教養が輝く魅力的な科学者、女性は美しく可憐なポーランド亡命者‥‥‥なにひとつ欠けていないようでありながら、どこか危険な暗闇が潜んでいそうでもあるふたり。

青年は磁石にひきつけられるように二人の生活にまきこまれます。

その青年が執筆中の小説を男性に見せたとき、男は

「きみはフォークナーを読んでいるね」

と見抜くのです。

読書サーフィン_a0278809_14474608.jpg

メリル・ストリープ、ケヴィン・クライン主演で映画にもなりましたね。


本を読む、って不思議です。

読んでいるうちに過去の読書体験が呼びさまされる。するとその書にまた触れてみたくなる。

まるでネット・サーフィンのよう。

かくして、再読のリストはつづくのであります。


by march_usagi | 2016-12-10 00:00 | 秘密の本棚 | Trackback | Comments(2)
Commented by otyukun at 2016-12-10 22:56 x
矢張り読書家でいらっしゃいますね。
自然と人間の関わりが題材になる小説は幾つか読んだ事がありますが、題名が思い出せません。
読書は好きなんですがここ二三年、読む時間は家内の買物を待つ時だけ。
休みの日も時間があると殆ど図案に追われています。
家内の買った文庫本が私の部屋に山積みです。
重い内容だと眠る前には負担という事も。
Commented by march_usagi at 2016-12-12 12:31
otyukunさま
買い物を待つあいだ、読書されるお姿が目にうかびます。
奥さまはゆっくりと買い物ができますね。

本はわたしにとって身体の一部みたいなもの‥‥‥「好き」とかいうレベルでなく、ほとんど「虫」ですね♪