酒と薔薇の日々
父に教わって、
たぶんこんな年頃から酒の味を知っていました。
はじめて勤めたのも酒の会社‥‥‥
仕事は変わっても酒の縁は切れませんでした。
齢60を越えて振りかえります。
酒とともに生きた日々のなんと豊かだったことか‥‥‥
数えきれない失敗と‥‥‥
それを忘れさせる限りない楽しさ。
‥‥‥呑んで酔わず、呑まずして酔う‥‥‥
ひそかに酒道の極意と称して精進しますが、
‥‥‥なかなかたどりつけません。
ともあれこの生のある限り、
ゆらゆらとゆらめく夢とうつつを行ききしながら、
酒のつぶやきに耳をかたむけていきたいと思う今日この頃です。
強烈な闘いがあったからこそ、酒に人生の潤いを求められた。
今まさに哲人の境地。
羨ましい限りです。