子どものとき、道ばたの神さまはどこの辻にもいらっしゃった。 年を経て探してみたら、ずいぶんお仲間が減っていた。 小さな生きものと同じ‥‥‥そう、でも、負けないよ♪
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歳をとることの孤独と悦びと(誕生日に思うこと)

「撰ばれてあることの恍惚と不安と二つわれにあり」

なんてヴェルレーヌの言葉をひいて自殺したのは太宰治です。


わたしとしては「歳をとることの孤独と悦びと」、これなら二つわれにあるな。

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知人の亡くなるのはつらいものです。

肉親はいうまでもないけれど、

とりわけこたえるのは幼いころからの友だち‥‥‥

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そのひととともにすごした記憶が、そっくり死者の領域にしまわれてしまう。

しかも広がる‥‥‥

年寄りは日増しに孤独です。


一方で、

これは齢とってみてはじめてわかったことですが、意外に楽しい。

まずは仕事の呪縛からの解放!

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仕事は「必要」からするもののはずなのですが、

いつかそれが自己目的化してしまう。 ときに人生の意義にすらなってしまう。

ワーカホリックなんて悲しいことば、ありましたね。

あれからきっぱり自由になります。

これはとてもうれしい。


もうひとつ、

過去からの解放!

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中島みゆきさんの曲で「傾斜」という唄がありました。

「忘れっぽいのはステキなことです‥‥‥」

なんて歌詞唄っています。

そう、老人は物忘れがひどくなるのですよね。

でもそれは存外よいことなのかもしれない。

過去にしばられない‥‥‥ということは、云ってみれば過去の辛い思いから解き放たれる。

ひょっとしたら未来志向で生きていけるかもしれない!

忘却力がパワーアップするのだ、とわたしはひそかに嘯いています。


齢とることは確かにさみしく困ったことだけれど、

よいことだってなくはない。

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どちらも噛みしめながら、わたしはのこりの時間、生きていきたいと思うのであります。


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by march_usagi | 2017-03-25 00:00 | ちょっとこだわり | Trackback | Comments(4)

ハヤブサふたたび

昨年同様、

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指南番のK君につれられて、バード・ウオッチングにでかけました。

野鳥の会の古参会員だけに、鳥のちょっとした気配も見逃しません。

「声がするけど‥‥‥いたいた」

指さすさきを観れば

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エナガが枝から枝に飛びうつっています。


「わりと珍しいよ」

紹介してくれたのは、

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オカヨシガモ‥‥‥めだたないけれど、スマートなカモでした。

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なんだ、トビかと見過ごしそうですが、ノスリです。

至極おっとりしたタカです。


川のほとりで

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コブハクチョウや、

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ユリカモメをながめていたら、急に大気がはりつめました。

ドバトが礫のように飛んできたと思ったら、

背後からはるかに高速の二羽の影‥‥‥ハヤブサの狩りです。

一羽がゆく手を阻む角度でななめ前に、もう一羽がハトのまうしろに迫ります。

あわやというところで身をかわしたハトを、二度、三度と攻撃、

うまくいかなかったハヤブサたちは、一瞬高く舞いあがって

今度は数百メートル先の別のハトの群を襲います。

真っ二つに割れるハトの群‥‥‥

全部で15秒もかからなかったと思うのですが、すさまじい光景でした。

カメラを振りまわしても、あまりの速さに追いつかず、

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かろうじてシャッターの切れたのがこの2枚‥‥‥

しかたないよね、新幹線の2倍もだすっていうし!

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昼は手打ちのおそばやさんで、「鴨汁せいろ」‥‥‥

「カモを見て、鴨を喰うか、これ基本だよね♪」


充実の鳥の一日でした。


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by march_usagi | 2017-03-18 00:00 | 生きものたち | Trackback | Comments(2)

大野彩さんの絵

子どものときから絵が好きでした。

小学校にあがる前、近所に仲よしの女の子がいて、

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その子の家の縁側で、いつもならんでスケッチブックを開きました。

「白いところも、ちゃんと塗らなくちゃだめよ」

と云われ、そんなものかなぁ、と思いながら白いクレヨンをとりました。


その女の子が、大野彩さんです。

今は日本のフレスコ画界の第一人者‥‥‥うっとりするような作品をつぎつぎに描いてくれます。


わたしの家にいる一枚はバラの絵‥‥‥

彩さんのアトリエで何十日も咲きつづけた切り花というのですが、なんでそんなにもったのかわかりません。

「ばらこ」と名づけ、日々その姿を描きました。

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この絵もその何日目かのもの、

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キッチンの横の、朝日のさす壁にかざりました。


もう一枚が、

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やはりバラが主役のこの作品‥‥‥

暗めの漆喰の背景に、白いバラの造形が置かれている。

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よく見ると掛け軸の表装が使われているのに気づきます。

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バラの背部には、布の箱のようなもの‥‥‥彩さんのお母さまがもっていらした古い布地だそうです。

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古い家屋の暗い床の間に飾られた一幅の絵、そこに現代的なバラが咲きだしている‥‥‥

じっと観ているとそんな感じがしてきます。

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金をまとったバラは実にゴージャスで現代的、

これは現代に生きる女性じゃないかしら?

でもそのなかには、やはり年ふりた女の系列がつみ重なっていく‥‥‥


ときの流れと輝きかな?

ふとそんなこと思いました。


西の陽と、北の反射ののこる部屋にかけて、眺めています。


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by march_usagi | 2017-03-11 00:00 | 匠のおしごと | Trackback | Comments(2)

シーベルトってなんだっけ

6年の歳月がながれました。

再稼働をめぐる若干をのぞき、原発の報道は影をひそめています。

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先日めずらしく炉の内部に関する報道がながれました。

燃料棒がメルトダウンし、炉心の下部、へたをするとその下まで融けおちているかもしれない。

炉内には線量530あるいは650シーベルトの箇所が存在する、

ひとなら1分で即死するレベル云々‥‥‥


はて「シーベルト」って、なんだっけ?


くだいて云えば、ヒトが受ける放射線の量のこと。

大切なことはふたつ、

生き死ににかかわるということと、

消えずに蓄積するということです。


まず生き死にですが、

マイクロとかミリのつかない、ただのシーベルト、つまり1シーベルトとか5シーベルトとかは、ストレートに死の単位です。

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2シーベルトの被曝で、ヒトの5%が死にます。

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4シーベルトで50%

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8シーベルトで生きているヒトはいなくなります。100%の死です。


ついで蓄積の問題ですが、

たいていの毒物とちがって、放射線は体外に排出されません。

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去年100ミリあびて今年100ミリあびたら、あなたの貯金は200ミリシーベルト、

貯金が数百ミリシーベルトなんてことになれば、墓場はもう目の前です。

一回なんミリ以下なら安全ということもありません。


なので530シーベルトに達している炉の内部が、どんなに怖ろしいものかはご理解いただけたと思います。

線量は毎時ということでしたので、1分あたりは

   530÷60分=8.8シーベルト

そう、だから1分あびれば即死、と報道されたのです。


作業用のロボットも2時間で壊れてしまうということでしたね。

ロボットの許容量は1,000シーベルトだそうで、

530×2=1,060

なるほど、確かにだめなんでしょう。


福島の大きな問題は、未だに正確な状況がつかめていないということです。

燃料を20年からとりだすと云っていますが、その燃料がどうなっているか、確かめることすらできない。

ヒトはもちろん、ロボットだってもたないのですから。


もうひとつシーベルト関係で忘れていけないのは、避難地域の指示解除基準のこと。

事故前、年間1ミリシーベルトだった基準が、20ミリシーベルトに緩和された‥‥‥云いたいこといっぱいありますが、ここではちょっと置いておきます。


にしても、年間20ミリってなにを意味するんだろう?

20ミリを毎年浴びるとどうなるか‥‥‥

   0.02× 30年=0.6シーベルト

   0.02× 50年=1シーベルト

   0.02×100年=2シーベルト

2シーベルトは「死」の単位でしたね。

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微妙な数値です。


これって、つまり死因があいまいになる境界値じゃないかしら?

被曝が直接の死因と疑うには、100歳まで生きなければならないし‥‥‥


国や企業からすれば被曝が原因とされる死者はだしたくない、

でも避難にたいする補償は減らしたい、

どちらをも満たすような満たさないようなあいまいな境界‥‥‥

それが「年間20ミリシーベルト」の根拠ではなかったのでしょうか?


むつかしいことで煙に巻こうとしているけれど、本音はこうなんじゃない?

一度質してみたいものだと思います。


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by march_usagi | 2017-03-04 00:00 | ちょっとこだわり | Trackback | Comments(2)