子どものとき、道ばたの神さまはどこの辻にもいらっしゃった。 年を経て探してみたら、ずいぶんお仲間が減っていた。 小さな生きものと同じ‥‥‥そう、でも、負けないよ♪
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アウシュビッツの沈黙

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晩御飯なぁに?

わが家では、なぜか土日祝日はわたしが料理当番になっちょります。
娘なんぞは平気でわたしに
「晩御飯なぁに?」と詰問します。
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でもまぁなんてことないんですよね、慣れちゃえば。
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芋の皮をむくのも存外楽しいマッシュドポテト!

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緑のお野菜がほしいのでホウレンソウとベーコンの炒め

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前々からつくってみたかったんですよね、デビルドエッグ!
本当はケーキ用の口金でくねくねと盛りつけると美しいのだけど、そこは男の料理!
‥‥‥スプーンで詰めてパプリカ振っておしまい♪

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で、メインは塩胡椒にカレー粉まぶして、レンジで焼いただけの鶏のモモ焼き。
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しめて調理時間2時間少々‥‥‥ね、なかなかのもんでしょ?

男の料理で嫌われるのは、調理のあとがやりっぱなしなところ‥‥‥
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でもご覧のとおり、料理しながら洗っちゃいますので、
鶏の焼きあがった台所はこれでおしまい♪

なんか自信わいてきたなぁ。
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by march_usagi | 2013-05-25 00:00 | おいしいもの好き? | Trackback | Comments(4)

読み返してみたい50冊

決意というほどの事ではありませんが、60になったら本を買うのをやめよう。今まで読んだものの中から、好きなものだけ読みかえそう。で、よいと思ったら、またもう一回読んでみよう‥‥‥なんてことを考えました。
どのくらい読めるかなぁ‥‥‥
このあいだ冷蔵庫が壊れて買い替えとなりましたが、本棚が廊下を塞いでいれられない。
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運送屋さんは頭をふりふり引きかえしてしまいました。

仕方ないので棚からおろしたのがこのひと山
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‥‥‥でもこれは一部分です。
たぶんこの3倍か4倍の本が家のなかで眠っている。
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                   <カール・マルクス(1867年)>
         『写真集マルクスとエンゲルス』カール=マルクス=ハウス編 
         新評論 → 『ぼくたちのマルクス』木原武一 筑摩書房

マルクスに娘さんが「お父さん、なにになりたい?」ときいたら、「本の虫になりたい」と答えたとか‥‥‥マルクスらしい回答ですが、わたしにだって似たような思いがあります。
学生のころは無尽蔵に読書の時間がありました。でも社会にでるとそうはいかない。
工夫しなければ時間はどんどん溶けてゆきます。
一番まとめてとれるのは通勤の電車の中‥‥‥
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この眼鏡は混んだ電車でも読めるように、極端に焦点距離を短くしてもらいました。

トイレも大切です。「源氏」をはじめて読破したのは、トイレのなか‥‥‥
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娘が高校にあがったとき、「学生のうちに読んでおきたい50冊」なんてリストをつくって渡したのだけれど、どれだけ読んでくれたかなぁ?
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今度はわたくし用に、「読みかえしてみたい50冊」をつくろうと思っています。
まずは‥‥‥
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by march_usagi | 2013-05-18 00:00 | 秘密の本棚 | Trackback | Comments(2)

インドが好きかときかれたら

インドにきたひとは、この国を
夢中になるほど好きになるか、
大嫌いになるか、
どちらかしかないと云われます。
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わたしはどちらだろう?

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インドのひとは美しい‥‥‥男も女もはっとするような顔だちのひとをそこここで見かけます。
だからと云ってこの国が好きになるわけではない。

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街はどこも汚い‥‥‥よごれているし、乱雑だし、
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牛の糞だらけ‥‥‥
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列車の時間はでたらめだし、
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街では怪しい「案内人」がつきまとう。
だからと云ってこの国が嫌いになるわけでもない。

考えてみれば、わたしが子どもだったころ、日本の国土は荒れていました。
ハエが飛び、野良犬がうろつき、子どもたちはみな洟をたらし、寺や神社の入り口には傷痍軍人が物乞いをしていました。
半世紀のタイムラグだと思えばなんでもない。

でも、確かにインドには嫌なところがある。
見えるところではなく、見えないところに‥‥‥わたしたち異邦人には隠されているけれど、でもやはり肌で感じてしまうなにか
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インドではいたるところで所持品検査と金属探知を受けさせられます。
空港でやられるような検査を、観光地でも、ホテルの入り口でも、ショッピングモールでも、
どこでもやられる。
テロがあるから、‥‥‥と云うのだけれど、
待ってください。
テロを怖れるのはその身にやましさが潜んでいるからではないか、
暴力や死をもってしても抗議されるなにかがあるからではないでしょうか。

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早めに目が覚めると、朝の陽光がホテルの庭に豊かな色彩をもたらしていました。

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小道を歩いていたら、園丁の方に会いました。
片言の英語で、庭の植木や花々の説明をしてくれます。パパイヤやハイビスカス、薔薇の花園を案内してくれました。
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とても奇麗に育てられている、立派な仕事ですねと云うと、とても嬉しそうな顔をして、わたしたちに薔薇の花を一輪ずつ、手折ってくれました。
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ホテルをでるとき気がついたのですけれど、彼はこのお米で描く絵を毎日新しい花で飾っている。それも彼の仕事でした。
客やカウンター係やショップの支配人、わたしたちのガイドなどは、彼がかがんで働いていても、まるでそこにいないかのように行き来します。

ふとこれがカーストなのだな、と気づきました。


でもわたしには彼の姿が見える。

わたしは薔薇の花を手折ってくれた彼の優しさを忘れない!


インドが好きか嫌いかときかれたら、
わたしはこの園丁の話をしたいと思います。

彼のインドが好き、
彼を無視するインドが嫌い。

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by march_usagi | 2013-05-14 00:00 | 海の外そぞろ歩き | Trackback | Comments(2)

アンベール城と象さん

ジャイプールは、ジャイさんという王さまの都だそうです。
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新市街には、現役のマハラジャさんがまだ住んでおられるそうですが、
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観光の目玉はなんといっても山の中腹を占めるアンベール城。
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周囲の山巓には城砦や胸壁が連なり、確かにここを攻めるのは厄介だと思います。
日本でいえば熊本城みたいな感じかな。
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もっとも現在は観光名所として、外貨をせっせと吸収しているように見受けられました。
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贅をこらしたつくりで、なるほどこれがインドの王侯の暮らしかと、感心させられます。
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とはいえ、ひととおり見てまわれば、こんなものかと奇妙に納得して終わり‥‥‥なにかつまらない、ものたりない‥‥‥。
きっと誰かがそんなことを言いだしたのでしょうねぇ、
「このままでは客がこなくなりますぞ。先行き不安。なにか目玉が必要ですぞっ!」
そこで‥‥‥
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画面の真ん中あたりに赤いものが見えると思いますが‥‥‥
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つまり、象さんのシャトル便。
象さんの背に揺られ、ふもとからえっちらおっちら山を登って堂々入城という次第。
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これがあたって、ときに待ち時間2時間余り‥‥‥
「待つの、やでしょ」
とガイドさんにすげなく諭されてやめたのですが、
考えてみればインドの2時間なんて、東京の5分くらいのもの‥‥‥
やっぱり乗っときゃよかったかなぁ。
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by march_usagi | 2013-05-11 00:00 | 海の外そぞろ歩き | Trackback | Comments(2)

カジュラホの青い鳥 sanpo

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カジュラホの東の寺院群にも行ってみました。
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寺院の壁面は西の寺院群同様律儀に彩られていますが、過激さは息をひそめておおむねノーマルな印象がいたします。
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カジュラホの東では、ヒンドゥーから派生したジャイナ教の寺院が、信徒の尊崇をあつめておりました。
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一見お釈迦さまに似ていらっしゃいますが、ジャイナ教の預言者のお姿とか‥‥‥
蓮華の花に座っていらっしゃらないし、なんと云っても裸です。
厳格な戒律をまもるジャイナ教では、不殺生・無所有が徳とみなされます。
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歴代の預言者は、生涯を全裸ですごされますが、それは所有やもろもろの欲望からのがれるため。
右手にいつも毛ばたきのようなものをもち、お座りになるとき地を清めて、あやまって小さな虫など踏み殺さないように配慮されると云う話です。
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ひとの少ない境内には、鳥の姿が目だちます。
カラスの仲間でしょうか、カケスくらいの大きさでアグラやヴァラナシでもよく見かけました。
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ガイドさんが雀とよぶこの小鳥‥‥‥でも色が少し違うし、ちゅんちゅんとも鳴きません。
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あっ、こらっ、神聖なお堂の中でっ!

そしてこの寺院には、幸せの青い鳥がすんでいました。
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この鳥の青い翼をみると、ひとは幸せになれるとか‥‥‥
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わたしたちもそう思うことにいたします。
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by march_usagi | 2013-05-08 00:00 | 海の外そぞろ歩き | Trackback | Comments(2)

愛欲のカジュラホ

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どうしてこうも過剰なのだろう!

話には聞いていましたが、カジュラホの寺院を飾る彫刻群のすさまじさには、文字通り圧倒されます。
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特に目をひくのは過激な性愛のミトゥナ像‥‥‥
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これでもかというようにたたみかけます。

禁欲的な方ですと卒倒してしまうような表現が、白昼の屋外に延々と露出します。
いったいこれは何なのか?
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ガイドのMさんは、
「国を富ませるためには、たくさんのひとが必要。産めよ増やせよとセックスを奨励したのですよ」
とおっしゃるけれど、
きっとそんな単純な話ではないと思います。
一般的な解釈としては、性の呪力、魔力、生産力、邪悪なものから世界を守る力、あるいは破壊力としての性、‥‥‥なんてことが云われるのでしょうが‥‥‥
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ふと思いだしたのが、宮本常一さんの『忘れられた日本人』でした。
1960年に出版されたこの書のなかで、宮本さんは明治の終わりころまで、対馬や南河内では「歌垣」の風習が残っていたと記録しています。
お若い方に「歌垣」と云ってもピンとこない方が多いと思いますが、一年のうち限られた日の夜、男女が歌を詠みあい、自由な恋愛をする祭りのことで、それは当然奔放なセックスをともなったものでありました。
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同書を解説した本の中で、網野善彦さんは、さらに中世の文学にもよく出てくる寺院への独り身の女性の「参籠」と云う儀式にも言及し、
神仏の前では世俗の縁が切れ、日常では許されない性の営みが公然化されたと推測します。
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ひょっとしてアジアでは、限られた条件ではありましょうが、神仏の前での男女の自由な交合が儀式として存在していたのかもしれない‥‥‥
妄想めいた思念が浮かんでくるのも、熱帯の暑熱のせいでしょうか。
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それにしてもこのセクシーな曲線‥‥‥1000年を経たものとはとても思えない。
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                   <アンコールワット テヴァタ>

時代的には、カンボジアのアンコール遺跡群とそれほど変わらない時期に建設されているはずなのですが、
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神秘性は別として、写実性、彫りの技術において、こちらご本家のほうが一段高いレベルを見せているように思えます。

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上村勝彦さんの著作によれば、かつてインド神話の主役であったヴァルナやミトラは次第にその姿をかくし、やがてヴィシュヌとシヴァの両神がヒンドゥーのもっとも主要な神の座にのぼってゆくのだとか‥‥‥
ここカジュラホは、そのヴィシュヌとシヴァ両神の相並ぶ寺院群でもありました。
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猪は、ヴィシュヌ神が水中から大地を救いあげたときにとった姿‥‥‥
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ナンディとよばれるこの牛は、ご存じシヴァ神の乗り物です。
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それにしても日本の寺社を見慣れたわたしには、このヒンドゥーの聖域はひどく荒々しい。
「聖なるもの」とはそもなんなのか、
なにかひどく根源的な問いがかけられたような‥‥‥そんな気がした一日でありました。
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by march_usagi | 2013-05-01 00:00 | 海の外そぞろ歩き | Trackback | Comments(4)