子どものとき、道ばたの神さまはどこの辻にもいらっしゃった。 年を経て探してみたら、ずいぶんお仲間が減っていた。 小さな生きものと同じ‥‥‥そう、でも、負けないよ♪
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カテゴリ:海の外そぞろ歩き( 27 )

ヴェネツィアは水の都

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ヴェネツィアは水上都市です。

空港を降りても陸の便はありません。

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急ぎの向きには水上タクシーもありますが、

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水上バスで島にむかいます。

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海上をおよそ1時間、

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島が見えてきました。

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サンマルコ広場の鐘楼からは、

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街の全景が見渡せます。

たしかにこの都市は海に浮かんでいる‥‥‥

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街は迷路のような路地でいりくんでいますが、

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暮らしの動脈は運河です。

メインストリートはカナル・グランデ、

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街を大きく二分します。


街の中心部でカナル・グランデをまたぐ

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リアルト橋。


全盛期のヴェネツィア、

胡椒をはじめオリエントの物産を満載した船が、この一帯に停泊しました。

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運河の両脇には、商館や倉庫が林立していましたが、

その風景は変わらないと云います。

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せっかく来たのだから、

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ゴンドラにも乗ってみることにしました!

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歩道からは見えない世界が広がります。

やはりここは水の都なんだ!

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by march_usagi | 2017-05-20 00:00 | 海の外そぞろ歩き | Trackback | Comments(2)

インドが好きかときかれたら

インドにきたひとは、この国を
夢中になるほど好きになるか、
大嫌いになるか、
どちらかしかないと云われます。
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わたしはどちらだろう?

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インドのひとは美しい‥‥‥男も女もはっとするような顔だちのひとをそこここで見かけます。
だからと云ってこの国が好きになるわけではない。

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街はどこも汚い‥‥‥よごれているし、乱雑だし、
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牛の糞だらけ‥‥‥
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列車の時間はでたらめだし、
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街では怪しい「案内人」がつきまとう。
だからと云ってこの国が嫌いになるわけでもない。

考えてみれば、わたしが子どもだったころ、日本の国土は荒れていました。
ハエが飛び、野良犬がうろつき、子どもたちはみな洟をたらし、寺や神社の入り口には傷痍軍人が物乞いをしていました。
半世紀のタイムラグだと思えばなんでもない。

でも、確かにインドには嫌なところがある。
見えるところではなく、見えないところに‥‥‥わたしたち異邦人には隠されているけれど、でもやはり肌で感じてしまうなにか
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インドではいたるところで所持品検査と金属探知を受けさせられます。
空港でやられるような検査を、観光地でも、ホテルの入り口でも、ショッピングモールでも、
どこでもやられる。
テロがあるから、‥‥‥と云うのだけれど、
待ってください。
テロを怖れるのはその身にやましさが潜んでいるからではないか、
暴力や死をもってしても抗議されるなにかがあるからではないでしょうか。

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早めに目が覚めると、朝の陽光がホテルの庭に豊かな色彩をもたらしていました。

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小道を歩いていたら、園丁の方に会いました。
片言の英語で、庭の植木や花々の説明をしてくれます。パパイヤやハイビスカス、薔薇の花園を案内してくれました。
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とても奇麗に育てられている、立派な仕事ですねと云うと、とても嬉しそうな顔をして、わたしたちに薔薇の花を一輪ずつ、手折ってくれました。
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ホテルをでるとき気がついたのですけれど、彼はこのお米で描く絵を毎日新しい花で飾っている。それも彼の仕事でした。
客やカウンター係やショップの支配人、わたしたちのガイドなどは、彼がかがんで働いていても、まるでそこにいないかのように行き来します。

ふとこれがカーストなのだな、と気づきました。


でもわたしには彼の姿が見える。

わたしは薔薇の花を手折ってくれた彼の優しさを忘れない!


インドが好きか嫌いかときかれたら、
わたしはこの園丁の話をしたいと思います。

彼のインドが好き、
彼を無視するインドが嫌い。

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by march_usagi | 2013-05-14 00:00 | 海の外そぞろ歩き | Trackback | Comments(2)

アンベール城と象さん

ジャイプールは、ジャイさんという王さまの都だそうです。
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新市街には、現役のマハラジャさんがまだ住んでおられるそうですが、
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観光の目玉はなんといっても山の中腹を占めるアンベール城。
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周囲の山巓には城砦や胸壁が連なり、確かにここを攻めるのは厄介だと思います。
日本でいえば熊本城みたいな感じかな。
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もっとも現在は観光名所として、外貨をせっせと吸収しているように見受けられました。
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贅をこらしたつくりで、なるほどこれがインドの王侯の暮らしかと、感心させられます。
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とはいえ、ひととおり見てまわれば、こんなものかと奇妙に納得して終わり‥‥‥なにかつまらない、ものたりない‥‥‥。
きっと誰かがそんなことを言いだしたのでしょうねぇ、
「このままでは客がこなくなりますぞ。先行き不安。なにか目玉が必要ですぞっ!」
そこで‥‥‥
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画面の真ん中あたりに赤いものが見えると思いますが‥‥‥
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つまり、象さんのシャトル便。
象さんの背に揺られ、ふもとからえっちらおっちら山を登って堂々入城という次第。
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これがあたって、ときに待ち時間2時間余り‥‥‥
「待つの、やでしょ」
とガイドさんにすげなく諭されてやめたのですが、
考えてみればインドの2時間なんて、東京の5分くらいのもの‥‥‥
やっぱり乗っときゃよかったかなぁ。
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by march_usagi | 2013-05-11 00:00 | 海の外そぞろ歩き | Trackback | Comments(2)

カジュラホの青い鳥 sanpo

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カジュラホの東の寺院群にも行ってみました。
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寺院の壁面は西の寺院群同様律儀に彩られていますが、過激さは息をひそめておおむねノーマルな印象がいたします。
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カジュラホの東では、ヒンドゥーから派生したジャイナ教の寺院が、信徒の尊崇をあつめておりました。
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一見お釈迦さまに似ていらっしゃいますが、ジャイナ教の預言者のお姿とか‥‥‥
蓮華の花に座っていらっしゃらないし、なんと云っても裸です。
厳格な戒律をまもるジャイナ教では、不殺生・無所有が徳とみなされます。
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歴代の預言者は、生涯を全裸ですごされますが、それは所有やもろもろの欲望からのがれるため。
右手にいつも毛ばたきのようなものをもち、お座りになるとき地を清めて、あやまって小さな虫など踏み殺さないように配慮されると云う話です。
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ひとの少ない境内には、鳥の姿が目だちます。
カラスの仲間でしょうか、カケスくらいの大きさでアグラやヴァラナシでもよく見かけました。
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ガイドさんが雀とよぶこの小鳥‥‥‥でも色が少し違うし、ちゅんちゅんとも鳴きません。
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あっ、こらっ、神聖なお堂の中でっ!

そしてこの寺院には、幸せの青い鳥がすんでいました。
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この鳥の青い翼をみると、ひとは幸せになれるとか‥‥‥
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わたしたちもそう思うことにいたします。
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by march_usagi | 2013-05-08 00:00 | 海の外そぞろ歩き | Trackback | Comments(2)

愛欲のカジュラホ

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どうしてこうも過剰なのだろう!

話には聞いていましたが、カジュラホの寺院を飾る彫刻群のすさまじさには、文字通り圧倒されます。
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特に目をひくのは過激な性愛のミトゥナ像‥‥‥
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これでもかというようにたたみかけます。

禁欲的な方ですと卒倒してしまうような表現が、白昼の屋外に延々と露出します。
いったいこれは何なのか?
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ガイドのMさんは、
「国を富ませるためには、たくさんのひとが必要。産めよ増やせよとセックスを奨励したのですよ」
とおっしゃるけれど、
きっとそんな単純な話ではないと思います。
一般的な解釈としては、性の呪力、魔力、生産力、邪悪なものから世界を守る力、あるいは破壊力としての性、‥‥‥なんてことが云われるのでしょうが‥‥‥
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ふと思いだしたのが、宮本常一さんの『忘れられた日本人』でした。
1960年に出版されたこの書のなかで、宮本さんは明治の終わりころまで、対馬や南河内では「歌垣」の風習が残っていたと記録しています。
お若い方に「歌垣」と云ってもピンとこない方が多いと思いますが、一年のうち限られた日の夜、男女が歌を詠みあい、自由な恋愛をする祭りのことで、それは当然奔放なセックスをともなったものでありました。
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同書を解説した本の中で、網野善彦さんは、さらに中世の文学にもよく出てくる寺院への独り身の女性の「参籠」と云う儀式にも言及し、
神仏の前では世俗の縁が切れ、日常では許されない性の営みが公然化されたと推測します。
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ひょっとしてアジアでは、限られた条件ではありましょうが、神仏の前での男女の自由な交合が儀式として存在していたのかもしれない‥‥‥
妄想めいた思念が浮かんでくるのも、熱帯の暑熱のせいでしょうか。
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それにしてもこのセクシーな曲線‥‥‥1000年を経たものとはとても思えない。
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                   <アンコールワット テヴァタ>

時代的には、カンボジアのアンコール遺跡群とそれほど変わらない時期に建設されているはずなのですが、
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神秘性は別として、写実性、彫りの技術において、こちらご本家のほうが一段高いレベルを見せているように思えます。

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上村勝彦さんの著作によれば、かつてインド神話の主役であったヴァルナやミトラは次第にその姿をかくし、やがてヴィシュヌとシヴァの両神がヒンドゥーのもっとも主要な神の座にのぼってゆくのだとか‥‥‥
ここカジュラホは、そのヴィシュヌとシヴァ両神の相並ぶ寺院群でもありました。
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猪は、ヴィシュヌ神が水中から大地を救いあげたときにとった姿‥‥‥
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ナンディとよばれるこの牛は、ご存じシヴァ神の乗り物です。
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それにしても日本の寺社を見慣れたわたしには、このヒンドゥーの聖域はひどく荒々しい。
「聖なるもの」とはそもなんなのか、
なにかひどく根源的な問いがかけられたような‥‥‥そんな気がした一日でありました。
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by march_usagi | 2013-05-01 00:00 | 海の外そぞろ歩き | Trackback | Comments(4)

旅の困ったコンセント

戸惑うことの多いインドですが、コンセントも期待を裏切らずにまごつかせてくれました。
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海外でのコンセントは、たいていこのアダプターがあれば間に合うのですが、
調べてみるとインドのコンセントには何種類かあるらしい。

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ということで、この「全世界対応変換プラグ」と云うものを用意しました。
キットの組み換えで、どんなコンセントにも対応できるという優れモノ!
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これさえあれば、と云うことで飛びたちました。
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デリーでさっそく現れたのがこの五つ目玉のコンセント!
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取説をにらみながら対応しましたよ。
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ほら、このとおり大成功!
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ところがヴァラナシのホテルでは、この達成感もあえなく失墜いたします。
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自慢のキットを様々に変形させてみたのですが、どうやっても納まらない。
トランスフォーマーできないじゃないかっ!
ちなみにどんなプラグがはいっているのか、ひっこ抜いて調べてみたのがこれです。
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どんな電源とってるんでしょう?
部屋中探しまわって、ようやく対応できるコンセントを見つけましたが、
そもそもひとつの部屋のなかでコンセントの形状が違うなんて‥‥‥
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ちなみに移動中、ドライブインのようなところで見つけたのがこのコンセント‥‥‥
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いったいどんな器具を動かすのでありましょうか???
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by march_usagi | 2013-04-28 00:00 | 海の外そぞろ歩き | Trackback | Comments(0)

サルナートと云う聖地

ヴァラナシから北東に車で2~30分いったところにサルナートという町があります。
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釈迦牟尼がはじめて仏の悟りを説いたところと云われています。
その日、彼の言葉を聞いたのは、五人の修行僧と鹿だけだったとか‥‥‥
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紀元前3世紀~紀元2世紀‥‥‥アショカ王、カニシカ王らの統治していた時代に、インドでは仏教の最盛期を迎えますが、
その後ヒンドゥー教に盛りかえされて衰退し、今この地を訪れるのはもっぱら異国の人々だけ。
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静かな敷地は若い男女のデートスポットのようでもありました。
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釈迦牟尼が教えを説いたのは菩提樹の下‥‥‥もちろんこの木はその菩提樹よりはるかに若い世代なのですが、日本の神木の紙四手のように、幹に青とオレンジの小旗が巻きつけられておりました。
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仏教の象徴としてのストゥーパ‥‥‥
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わが国では五重塔のように複雑な形をとるようになりましたが、もともと仏舎利をおさめた原型はこのように単純で堂々としたものだったようです。
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今は鳥たちがその守り手となっておりました。
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by march_usagi | 2013-04-24 00:00 | 海の外そぞろ歩き | Trackback | Comments(0)

ガンガーのほとり

たぶん学生のころに読んだこの本が、インドの、それもヴァラナシ(ベナレス)を訪ねたいと云う気にさせたのだと思います。
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        『暁の寺』(『豊饒の海』第三部 三島由紀夫著 1970年 新潮社)

三島由紀夫の『豊饒の海』‥‥‥第三部『暁の寺』には、三島らしい丹念な筆致でこの不思議な町の紹介がつづられていました。
ベナレスは、聖地のなかの聖地であり、ヒンヅー教徒たちのエルサレムである。シヴァ神の御座所(おましどころ)なる雪山(せつざん)ヒマラヤの、雪解け水を享けて流れるガンジスが、絶妙な三日月形をゑがいて彎曲するところ、その西岸に古名(ママ)ヴァラナシ、すなはちベナレスの町がある。それはカリー女神の良人シヴァに奉献された町であり天國への主門と考へられてきた。

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旅に目的があったのではありません。身近で何人ものひとを失いましたが、彼らを捜しに来たのでもない。ただ漠然と、生と死との混在する岸辺に立ってみたい、彼岸のようなものを感じてみたいと、そう思っていました。
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ヴァラナシの川岸には、ガートと呼ばれる水辺がいくつも開かれています。ひとはそこで身を清め、祈り、生命を祝福します。
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しかし水はけっして清らかではない‥‥‥日本の清流を見慣れてきたわたしたちの目には、この河の水が清浄なものにはとても思えない‥‥‥
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再び三島を引用します
すべてが浮遊してゐた。といふのは、多くのもつとも露はな、もつとも醜い、人間の肉の實相が、その排泄物、その悪臭、その病菌、その屍毒も共々に、天日のもとにさらされ、並の現實から蒸發した湯氣のやうに、空中に漂つてゐた。ベナレス。それは華麗なほど醜い一枚の絨毯だつた。

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ここは、ひとが空と水に帰っていくところ‥‥‥
川岸には火葬の薪を積んだガートが点在します。
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荼毘に付された死者たちは、そのまま灰となってガンガーの河の流れにとけてゆく‥‥‥
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生者も死者も、子どもも大人も老いたものも、健康なものも傷ついたものも病んだものも、聖なるものも不浄のものも、ひとも牛も、犬も鳥もさかなも‥‥‥いっさいのものが瘴気のようにまざりあい、混濁してながれつづけるところ‥‥‥
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とはいえ、この国には今も理不尽な身分制度が存在します。
ひとは来世といえどもカーストの枠のなかに閉じこめられなければならない。
いくたび輪廻を経たとしても、
幾千年にわたるそれはなお地層のようにひとを区分けし、
重石のようにとらえて離そうとしません。
不可触とよばれた人々の心の底には、憎しみと諦念とが澱のように澱んでいるに違いないと思うのです。
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にもかかわらずガンガーはそれらの一切をとかし、ながし、清めていくのだという‥‥‥

旅人のわたしには、それは到底理解できない無意味な循環話法のようにも思えるのでした。
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by march_usagi | 2013-04-17 00:00 | 海の外そぞろ歩き | Trackback(1) | Comments(2)

“the common” どらいぶ

“the common” という概念があります。

commonsenseとかcommonwealthとかの語幹部分、communicationとかcommunism、communityなどこれから派生した言葉がいくつもありますが、基本は「ともに」「一緒に」「協力して」といったことを指すのだと思います。
アントニオ・ネグリさん、マイケル・ハートさんが新しい社会を構成していくキーワードとして採用されていますね。
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たいへんむつかしい概念なのですが、平たく云ってしまえば、人々が、お役人やお金持ち、力をもっているひとの指揮・命令にしたがうのではなく、自主的に、自分たちのネットワークによって、自由に、平等に、対等に、お金と抑圧から解放された社会をつくることをめざす‥‥‥そんな風なものになるかと思います。その土台となる共通認識が “the common” です。

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さて、何のためこんなことをもちだしたかと云いますと、とにかくインドにきて驚いたのが交通のすさまじさでした。
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南方アジアではどこでも「車優先・ヒト冷遇」「早い者勝ち・割込み当然」という点は共通しているのですが、ここインドではレベルがひとけた違っておりました。
大きな都市の道路を往来する構成員はかくのようなものでありまして、
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ひと、自転車、自転車牽引「リクシャー」と云うまったくヒトの足にたよったもの、
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バイクやオートリクシャーのようにバタバタと小さなエンジンで走るもの、
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乗用車やバス、トラックと云った、まぁ普通のスピードで走ってくれるものが、
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それぞれのスピードで、それぞれのルールで、渾然一体と走行します。

特徴的なのがクラクション‥‥‥とにかくめったやたらと鳴らします。その頻度は尋常ではないっ!
日本で先行車にクラクションを鳴らすとしたら、何か異常が発生したか、あるいは喧嘩を売っていると思われることでしょう。
日本の道路は静寂です。
ところがインドの道路の喧騒ときたらっ!
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ふと気がついたのですが、どうやらこのクラクションは道路の流れを互いに調整し合っているらしい。
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喧嘩を売っているのでも何でもなく、「私はあなたより速いスピードで走っています。抜きますから注意してくださいね」というただのメッセージのようなものらしい。

冒頭こむつかしく“the common” がどうのと書きましたが、インドの交通には、この“the common” が存在しているのではないか。
お巡りさんが笛を吹く交通ルールではなく、互いのコミュニケーションのみで往来が対等に維持されている‥‥‥なんとこれは革命的ではないでしょうか!
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しかもこの人間の営みをさらにかき乱すヤツラがおりまして‥‥‥♪
神聖なる牛は、いたるところに屹立して交通を妨害しますし、
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この方たちもいっぱいいて邪魔します。
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そしてまた独立独歩のスピードで荷車をひかれる駱駝さん。

でもね、この方たちまではまだ左側通行と云う英国式ルールをかろうじて遵守しておりましたよ。
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死にそうな思いをしたのはこれ、
どうしてこいつはこの向きで爆走してくるんだっ!
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by march_usagi | 2013-04-13 00:00 | 海の外そぞろ歩き | Trackback | Comments(0)

アグラ城の憂鬱

タジ・マハルの川向かいにアグラ城が聳えたっています。
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ここは、アクバル大帝が築いたムガール帝国の心臓部、
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周囲は高い胸壁で囲まれ、ムスリムが勝ち取った帝国の力を誇示しているように思えます。
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一見スポーツコートのように見えますが、ここはバザールの広場‥‥‥帝国は物流を囲いこもうとしたのですね。
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帝王が臣下や使節を謁見したテラス‥‥‥ずらりと居並ぶ陪臣たちの姿も見えるような気がいたします。

さて、愛しきお妃さまのためにタジ・マハルを築いた第五代皇帝シャー・ジャハンさんのことですが‥‥‥ムガール帝国の王さまですから、当然このアグラ城にも起居されておりました。
ところがこのジャハンさん、実の息子のシャー・アウラングゼーブさんに幽閉されてしまうのですね。
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こちらは幽閉前に毎日あかず対岸の霊廟を眺めたというテラス‥‥‥
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代わってこちらは幽閉後の居室。

世の観光案内には、お父さんを幽閉した息子さんに対して親不孝とか、無粋ものとか、権力にかられたとか、あまりよく書いてありません。
でも、このお父さんのシャー・ジャハンさんが即位したのは1628年、‥‥‥オランダやイギリスが東インド会社を設立し、本格的にアジア経営を開始したその頃のことです。
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本来であれば国を富ませ、防備を厚くし、西洋の侵略に毅然と対処しなければならないその時期に、この王さまはひたすら死んだお妃さまを嘆き、巨額の国費で聖廟を築き、あまつさえご自分用に黒い大理石でタジ・マハルの姉妹廟まで用意されようとしていた‥‥‥これは親不孝と云われようと、誰かが止めなければならないのではなかったか?
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そんなことを夜飲みながら現地ガイドのGさんに話したら、
「そうなんだよ。だからイギリス人にみんな取られてしまった!」
わが意を得たりと同意されました。
愛だけがすべてとは云えないようです。

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その後ムガール帝国はもろくも打ち砕かれ、ガンジーの独立闘争で解放されるまで、インド全土はイギリスの支配下に甘んずることになりました。

されどそんな歴史にお構いなく、お妃さまを慕うシャーの夢は、ヤムナ河のほとりに今も優雅な姿を残しつづけております。
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by march_usagi | 2013-04-10 00:00 | 海の外そぞろ歩き | Trackback | Comments(0)